2009年7月29日 田中 宇 この記事は「豚インフルエンザの戦時体制」の続きです。 今年4月から5月にかけて、世界的な大騒動となった「豚インフルエンザ」(H1N1)は、結局のところ、世界でも日本でも大した被害をもたらさなかった。専門家たちは、今回のウイルスが人体にもたらす症状は大したものではなく、毎年冬に発生する平均的な季節的インフルエンザよりも、さらに弱いものだと考えている。今回の豚インフルエンザの発生源とされたメキシコの養豚所の豚は、一頭も感染していなかった。各国政府やマスコミが空騒ぎしただけで、話は終わったかに見える。 (Scientists see this swine flu strain as relatively mild) (Swine flu ground zero yields no clues) ところが、欧米での最近の動きを見ると、話は全く終わっていないどころか、