別冊宝島『宮沢賢治という生き方』(isbn:4800254256)が刊行。当方は今回、鉱物、音楽、星、農、岩手の郷土などに触れた冒頭カラー口絵と、宮沢賢治の少年時代、女性関係、法華経信仰、晩年のサラリーマン生活などの生涯を追った第1章を担当。 清貧でも自己犠牲的でもなかった前半生 長らく、賢治といえばいかにも生涯を通じて貧しい農民のため自己犠牲的に働いた人物のように誤解されていた。近年ではわりと知られるようになってきたことだが、実際の賢治の半生は、ありていに言えば甘えた道楽者である。 裕福な家庭に生まれながら地味な家業を嫌がって都会の学校に進み、学費を出してくれた親の意志に逆らって、成人後に「家出」してアルバイトしながら童話を書き、実家の資産で自費出版したもののさっぱり売れなかった。さらに、教師になったものの学校の人間関係を理由に退職、その後は農業を始めるがこれも生活のためではなく、趣味の
![2016-05-15](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)