無謀な経営が危機の原因である以上、救済は行われない可能性が高い(広州市に建設中の恒大サッカースタジアム、9月26日) Thomas Suen-REUTERS <恒大の問題は、高利を謳って従業員や取引先に売りつけた投資信託など帳簿外の負債が多いことだ。既に債務超過であるとすれば、経営悪化が自己責任であるだけに当局も破産させざるをえない。中国経済への波及は止められるのか> 中国の大手不動産会社、恒大集団の経営危機が世界の株式市場を動揺させている。 9月23日に恒大集団が社債の利払いを行う直前には、利払いができなくなるのでは、という見方が広がり、世界の株価が下がった。しかし、その後利払いが行われたため、世界の株価も少し戻した。しかし、この先恒大集団は年末までに700億円以上の利払いが控えている。そのどこかでデフォルトに陥る可能性は「99.9%」だとみられている(『財新周刊』2021年第37期)。