誹謗中傷の凶暴性 女子プロレスラーの木村花さんがお亡くなりになったニュースは皆さんご存じのことと思います。テレビのリアリティー番組での言動をめぐり、SNSで毎日のように誹謗中傷を受けてきて、それを苦にしての自死とも言われています。 どんなに強靭な肉体の持ち主でも、言葉の暴力に対する耐性をつけることは容易いことではありません。二十歳そこそこの若い人が、数え切れないほどの罵詈雑言を正面から受け止めてしまったら、心が折れてしまうのも当然ではないでしょうか。 匿名での誹謗中傷行為の問題は今に始まったことではありません。これまで、木村さん以外にも数えきれないほどの被害者がいました。 今回の件の特殊性は、リアリティー番組の作り手がSNS上での炎上を期待していたようなところがあることです。出演者の諍いを番組スタッフが取りなすどころか、対立を鮮明化させてそれを番組の“売り”にしていたのではないか。木村さん