おでんやおせち料理に使われる魚の練り物の人気が低迷している。農林水産省が9月にまとめた水産加工統計調査によると、水産練り製品の2022年の生産量は約47万1000トンで、1975年の約115万5000トンに比べ6割減。加工業者の数も大幅に減っている。練り物は日本が誇る魚食文化の一つ。復活へ、加工メーカーはあの手この手で策を練っている。(時事通信水産部長 川本大吾) かまぼこの魚肉と野菜をぼぼ液体状に加工した「かまナイス」[口福の店 魚住かまぼこ店提供]【時事通信社】 かまぼこやだて巻きは、おせち料理をあまり食べなくなったことで消費量が落ち込んでいるという。だて巻きに至っては、「何だっけ?」と知らない若者もいるほどだ。 ちくわやはんぺんなど、魚の練り物が多く使われるおでんは、家族で鍋を囲んで食べる機会が減っていることに加え、近年の気温の上昇で需要期間が短くなっている。コンビニで人気商品のおで