三井物産は8日、南米エクアドルにあるエビ養殖の世界最大手「インダストリアル・ペスケラ・サンタ・プリシラ(IPSP)」に約500億円を投じ、グループ会社化すると発表した。 エクアドルは海水温が26度以上で安定するバナメイエビ養殖の一大産地。IPSPは年300万トン規模の世界のエビ貿易で約6%を握る。養殖池の拡大などで現在は2千億円ほどの売り上げを2025年に2800億円超に伸ばすという。 三井物産は、19年にベトナムのエビ加工会社をグループ化しており、養殖から、殻むきやカクテルシュリンプづくりなどまでを一貫して手がける。IPSPは従来、卸売業者への出荷が多かった。ベトナム社との連携で加工ずみの高付加価値品を増やし、米国の流通大手やファストフードチェーンなどへ販路を広げたい考えだ。両社を軸に、将来的には世界の流通量の2割をおさえることをめざす。 世界の水産物市場は、新興国での消費拡大や先進国で