自己修復材料の分類方法については、傷に対する治療を必要とするか否かで区分できる。このような時間的な分類の他に、化学反応を使うのか、物理的な特性を使うのかという違いによる分類もできる。 コーティング関連の材料には、物理的な特性を使っているものがある。分子の構造や材料中の微構造の中に非常に大きく変形ができるような特徴を持っているもので、化学反応を起こさずに自己修復できるものが存在する。 高分子材料の架橋に関して新しい考え方をもたらしたスライドリングマテリアルも、この区分の材料だと考えている。架橋とは、高分子の鎖の一部を化学結合などで結合して3次元のネットワーク構造を構成する手法だ。この架橋によって強い材料が得られる。 通常の架橋高分子では、架橋点は高分子の鎖の特定の位置に固定される。ところが、スライドリングマテリアルでは架橋点を自由に動かせる。大きな塑性変形をさせ、へこみなどを自己修復する技術
人間のけがや病気が自然に治癒するように、使用している製品や構造物に生じた劣化が、人の手を加えなくても勝手に直ってしまう――。そんな夢の機能を持つ材料が、「自己治癒(修復)材」だ。 材料自身に含まれる成分や事前に仕込んでおいた成分などを基にして、ひび割れなどの損傷を修復する性能を持つ。既に、高分子材料や金属材料など様々な領域で研究や開発が進められている。 安倍政権が2013年に掲げた「日本再興戦略」には、「自己修復材料などのインフラ長寿命化に貢献する新材料の研究開発を推進する」と明記された。自己修復材料などの世界市場が30年に30兆円に達するとのロードマップも掲げている。 それらの追い風を受けて、インフラの主要な建材であるコンクリートの自己治癒能力へ関心が高まっている。コンクリートは強度に優れ、加工もしやすい半面、ひび割れやすいという弱点を持っているためだ。コンクリートを自己治癒できれば、長
西松建設と大林組、大阪ガスの3社は、製造時に排出するCO2の量を約80%削減できる「ジオポリマーコンクリート」を現場練りで打設する工法を開発した。
清水建設は8日、コンクリートの表層品質向上につながる、バイオミメティクス(生物模倣)技術を用いた超撥水型枠の「アート型枠」を開発したと発表した。 このアート型枠は清水建設がコンクリートの美観向上効果、東洋アルミニウムがコンクリート型枠用の超撥水加工素材・加工方法をそれぞれ検討するという、2社の共同開発によって生み出されたもの。 特徴は、表面に蓮の葉の表面機構を模した超撥水層(水をはじく微細な凹凸形状)が設けられていることだ。この効果で、型枠面に到達した気泡はその浮力により、型枠との界面を滑るようにして外へ抜けていく。 通常脱型後のコンクリートには、打込み時に巻き込まれた気泡が型枠との界面に残ることで、表面に気泡の痕が生じる。したがってコンクリートの美観を重視する必要がある場合、打込みの際に振動を加えながら気泡を除去していくものの、通常の型枠では気泡がある程度残ってしまうのが難点であった。
なぜ壊れない? 古代コンクリートの謎がまたひとつ解明2013.06.18 13:0019,668 satomi 何千年も昔の人類より大抵のことはうまくできている今日このごろですが、そうじゃないものもあるんですね。 例えば、ローマン・コンクリート(古代コンクリート)。 今のコンクリートでは到底及ばぬほど長もちするのですが、その秘密は一体なんなのか? 二千年の謎がまたひとつ解明されました。 コンクリートは現代建築には欠かせないものです。一般によく使われる「ポルトランドセメント(Portland cement)」は、セメントの強固材として200年近く前から使われています(日本では1875年に宇都宮三郎の会社が初の国産に成功)。が、耐久性の面ではローマン・コンクリートの足元にも及びません。イタリアには何千年も前からあるコンクリートの港が今だに健在ですが、ポルトランドセメントのコンクリートは「塩水に
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