現実世界の現象を表した数理モデルを用い、コンピューターでシミュレーションを繰り返して製品を開発する「モデルベース開発(MBD)」。マツダは、自動車の開発を全面的にMBDで行えるような改革を進めている。今後自動運転や電動化により車載システムの大規模化が進めば、業界全般でいっそうMBDへのシフトが進むはずだ。自動車開発のあり方を一変させる取り組みを取材した。 「これが、車1台分のモデルを表した図です。要はマツダが目指す車づくりのエッセンスを表したもので、門外不出。マンダラ(仏教の世界観を1枚の絵で表した宗教画)と呼ぶ人もいます」―。 マツダ統合制御システム開発本部の足立智彦首席研究員が示したのは、マツダが取り組むMBDの全体像を示した図だ。3重の大きな同心円の中に、さまざまな模式図や部品類が描き込まれ、使うシミュレーションツールの具体名も書いてある。 マツダは2019年に発売予定の電気自動車(
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