いま、日本のOEM(自動車メーカー)は「ギガキャスト」「メガキャスト」と呼ばれる大型のアルミ鋳物を「使うか」「使わないか」で迷っている。直近ではホンダがBEV(バッテリー電気自動車)の電池パックを大型のアルミダイキャスト部品、つまり「メガキャスト」にすることを検討すると発表した。「部品点数が60を超えるバッテリーケースや付帯部分を5部品にできる」と、ホンダはそのメリットを語った。そう。大型ダイキャスト部品は「部品点数削減」がメリットなのだ。そして、もうひとつのメリットは「剛性アップ」だ。 TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo) テスラのギガキャスト部品は重たい 【写真01】 テスラ「モデルY」の左右後輪まわりを一体化したギガキャスト部品【写真01】は、80点以上のプレス成形した薄い鋼板をつなぎ合わせた「モデル3」の構造に代わって部品点数「1」を実現した。【写真02】は左がプレス成