ビル・ゲイツが設立したTerraPower(テラパワー)社の次世代原子力発電所の建設が、6月にワイオミング州ケムメラーで始まると英フィナンシャル・タイムズ紙が3月19日に報じた。同社はコストを抑えた効率的な原子炉で競争が激しい原子力発電分野に乗り込もうとしている。 この実証プラントには、水ではなく液体ナトリウムで冷却され、溶融塩ベースのエネルギー貯蔵システムを備えたナトリウム冷却炉が設置される。この原子炉は、従来の原子炉と比べて安全で高効率な原子炉だとされており、プラントの建設コストは水冷式の原子炉を持つ原子力発電所の半分程度だとされている。 この原子炉の出力は345メガワットで、必要に応じて40万世帯の電力需要を満たす500メガワットに増強して5時間半以上の運転が可能という。 テラパワーは、アラブ首長国連邦へのナトリウム冷却炉の輸出に向けてエミレーツ・ニュークリア・エナジー社との契約に合