イエローストーン国立公園を代表するグランド・プリズマティック熱水泉。(PHOTOGRAPH BY TOM MURPHY, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 今はおとなしい米イエローストーン国立公園のスーパーボルケーノ(超巨大火山)。だが、これまで考えられていたよりも急速にマグマが溜まり、噴火に発展する可能性があることが、新たな研究で判明した。(参考記事:「超巨大火山 イエローストーン」) スーパーボルケーノが直近で超巨大噴火を起こしたのは約63万年前のこと。米アリゾナ州立大学の研究チームは、この噴火で吐き出された火山灰の化石に含まれる鉱物を分析。マグマ溜まりに2度にわたってマグマが流れ込んだ結果、火山が目を覚まし、噴火に至ったと考えている。 しかも、不安なことに、鉱物の温度と組成の重大な変化はわずか数十年の間に起きていることがわかった。地質学者たちはこれまで、一連