通行人から話し掛けられ、車を降りて握手する籠池諄子さん=大阪市淀川区の阪急十三駅前で2021年10月27日、山本直撮影 何のために立候補するのか――。この人が衆院選大阪5区に立つと聞いて、ほとんどの人がそう思ったのではないか。私もその一人だった。学校法人「森友学園」(民事再生中)の前理事長、籠池泰典さん(68)の妻諄子さん(64)である。補助金を不正受給した詐欺事件で大阪地裁から泰典さんは実刑、諄子さんは一部無罪となったものの、有罪判決を受けて共に控訴中の身だ。一番に掲げた公約「森友学園問題の徹底解明」が何を意味し、どんな方法で支持を広げようとしているのか。選挙の遊説に同行を試みた。【山本直】 選挙の遊説に同行 大阪5区は大阪市の淀川、東淀川、西淀川、此花の4区が選挙区。1996年の衆院選で小選挙区制が導入されて以来、今回を含めて9回の選挙で公明党の候補が7回勝利している。連立政権を組む自