中央大学『大学院研究年報』文学研究科26 1997 121-132頁 社会問題としての「淫行」−東京都青少年条例の改正をめぐる攻防− 山本 功 はじめに この論文は、東京都議会に提出された陳情書・請願書を分析し、いわゆる「淫行」処罰をめぐる社会問題過程の一端を記述するものである。これは、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」(以下、「青少年条例」とする)に「淫行処罰規定」を設けるべきとするクレイムによって構成されている社会問題である。また、それに反対するクレイムもなされ、今なお進行中の問題である。 いわゆる「テレクラ」を規制する条例が1995年に岐阜県で成立して以来、全国各地で「青少年の性」をめぐる議論がなされ、条例制定・改正が行われているが、東京都では「淫行」処罰が焦点化している。その是非を問うことは本稿の関心事ではなく、端的に誰が、どのように、どんな場で「青少年の性」につい
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