岩手県在住の自衛官OBによる即応予備自衛官が22日、同県滝沢村の陸上自衛隊岩手駐屯地に集まった。 23日に青森、秋田の部隊と合流し、29日頃まで、東日本巨大地震で大きな被害を受けた郷里の復興に力を尽くす。 即応予備自衛官は民間企業などに勤めながら「有事」の際に招集される自衛官OBで、災害派遣は1997年の制度創設以来初めて。 岩手駐屯地には、即応予備自衛官33人と米軍との通訳を担当する予備自衛官1人の計34人が集まった。運送業、学習塾経営、警備員など幅広い顔ぶれ。同県紫波町の設備管理会社員、杉山弦さん(28)は地震発生の翌日、「被災地のために役に立ちたい」と招集命令を待たずに、自ら派遣を申し出た。会社の休暇取得の調整もしていなかったのに、はやる思いから「すぐに行けます」と手を挙げた。 杉山さんは「早く行って、被害にあった人たちの役に立ちたい」と話した。