福島県浅川町の畜産農家が放射性セシウムに汚染された稲わらを肉牛に与えていた問題で、県産牛への風評被害への懸念が高まっている。冷静に対応するスーパーがある一方で、市場の値崩れは深刻化している。【山田泰蔵、野口由紀、和田浩幸】 中堅スーパー、ライフの東京本社広報部は「今回の42頭の入荷があったか調査している。今のところ肉の売り上げは落ちていないが、今後はどうなるか心配だ。肉のセシウム汚染問題は長期にわたる可能性があり、早急に国レベルで対応し、全頭検査をするなど消費者が安心できる対策を」と訴える。 大手スーパーのイオン(本社・千葉市美浜区)は現段階で福島県産の肉を取り扱っていないというが「『取り扱いがない』などと店頭で告知すると、風評被害をあおってしまうので考えていない。お客様からの問い合わせは数件ほど」と話す。 岩手、宮城両県でスーパーマーケット23店舗を運営する「ベルプラス」(盛岡市)で食肉