北陸新幹線の敦賀開業後、並行在来線会社に引き継がれるJR北陸線の普通電車。開業が遅れれば資金が不足する恐れもある=福井県福井市のJR森田駅 北陸新幹線金沢―敦賀間の2023年春開業が不透明な情勢となり、開業時にJR西日本から北陸線の運行を引き継ぐ並行在来線の福井県内関係者は不安を募らせている。昨夏に準備会社が発足し、開業時には約300人の社員体制でスタートする予定だが、開業が遅れれば運賃収入がゼロの状態で人件費を支出する必要がある。県や沿線自治体などが拠出した出資金が不足しかねない。 準備会社では現在、JRや県からの出向者12人のほか、4月に入社した1期生33人が働いている。来夏に本格会社に移行する予定で、開業時には約100人のプロパー社員と出向者約200人の計約300人で始動する。 運営に当たっては、県と沿線7市町、民間2社が拠出した1次出資の5億円と、今後2次出資として積み増しされる予