不明を恥じるというのはこのことだろう。話には聞いていたが、ここまでとは思わなかった。「自動運転車としてのゴルフカートの活用」の話である。筆者はゴルフをしないので、そもそもゴルフカートがゴルフ場内を運転手なしに、自動で走っているということも知らなかったのだが、ゴルフカートを活用した「新たなモビリティを模索する活動」が全国各地に広がっていることも今回初めて知ったような次第だ。いやはや、勉強させていただきました。 筆者がそのことを知ったのが、IHSマークイットが日本で開催したカンファレンスである。同社は世界でも屈指の調査・予測会社で、2016年3月に米国の大手調査会社のIHSと、英国の金融調査会社のマークイットが合併して誕生した。IHS自体が、米CSMワールドワイドや、米R.L.ポークといった自動車分野の調査会社を吸収合併しながら巨大化してきた企業で、自動車分野における将来予測では世界最大の企業
なぜこんな特急が誕生したのか。その背景には意外にも、自然災害が起きてもタダでは転ばないJR九州の執念が秘められていた。 鉄道好きなら91~94号という号数で気づくかもしれないが、この列車は臨時列車。もともとは「ゆふいんの森1~4号」が走っていた。博多駅から久留米駅までを鹿児島本線、そこから久大本線(ゆふ高原線)に乗り入れ、由布院駅、大分駅を結ぶルートだった。ところが7月5日から6日にかけて福岡県や大分県を襲った九州北部豪雨により、光岡駅-日田駅間の花月川橋梁が流出。運休を余儀なくされたのだ。 しかし、JR九州の動きは素早かった。由布院駅から大分駅方面の線路には問題がなかったため、博多駅から鹿児島本線を反対方向に小倉駅まで走り、そこから日豊本線を大分駅まで南下。久大本線を逆に由布院駅へと向かう迂回ルートで運行することにしたのだ。運行の発表は豪雨から1週間後の7月13日。15日から運行を再開す
2017年10月21日夜、約1時間半の時間差で2人のキーマンが選挙活動の最終日に演説した。安倍晋三首相は東京・秋葉原、立憲民主党の枝野幸男代表は新宿と、どちらも都市部のターミナル駅前で熱弁をふるった。それぞれの場所にいた人々を人流データを使って1カ月前と比較した。 分析にはソフトバンクグループで位置情報を用いたビッグデータ事業を行うAgoop(東京都港区)の協力を得た。アプリ利用者の位置情報や通信可否など接続の状況について、許諾を基に匿名化データとして取得している。 くしくも秋葉原駅と新宿駅は小選挙区の東京1区(千代田区、港区の⼀部、新宿区の⼀部)に属し、自民党から山田美樹氏、立憲民主党から海江田万里⽒が立候補して激戦を演じていた。 気象庁のデータによると、枝野氏が演説した18時台の降水量は0.5mm、安倍氏の演説があった19時台は0mmで、気温はそれぞれ17.1℃と17℃でほぼ同じ。終日
毎回異なる音楽チャートから最新のヒット曲を紹介する「臼井孝の音楽チャートから見るヒット曲最前線!」。この連載では、月の前半は総合的なビルボード・ジャパン・チャート、そして月の後半はパッケージや配信のセールス、動画や歌詞の検索数、カラオケや有線リクエストなど個別のヒットチャートから1種類を選択し、ヒット曲を解説します。今回は、2017年上半期アナログレコード売り上げトップ20です! 7年間で2億円から15億円まで増えたレコード売り上げ CDがどんどん売れなくなり街角からCDショップが姿を消している、CDが売れていると思いきや音楽以外の要素で1人が大量に買っていた……など、音楽パッケージ関連の話題はネガティブなものも多いのですが、どうやらアナログレコードは違う模様。1カ月ほど前にもソニーが29年ぶりにアナログレコードの自社生産を再開することがニュースになっていましたが、このところ、アナログレコ
空前の猫ブームによる“ネコノミクス”は、出版界にも波及。多くの書店の趣味本コーナーが、猫の写真集で埋め尽くされている。そんななか、日本橋にある相撲部屋・荒汐部屋の飼い猫、モルとムギを紹介する本が2016年10月上旬から約5週間の間に、リブレ、リトルモア、河出書房新社、平凡社という4つの異なる出版社から発売され、話題になっている。 リトルモアはウェブマガジン「ilove.cat」の記事で同部屋の猫の存在を知った。「言葉はなくとも通じ合っている様子や、あまり知られていない力士の日常が写真から伝わってきた。海外も含めて多くの人が興味を持つ内容になると確信した」(リトルモア)。河出書房新社は「モル親方の貫録あるまなざしと、保護猫だというドラマに心を奪われ、ぜひ本にしたいと思った」という。 どの出版社も、同時期に4社から出版されることを知ったときは驚いたそうだ。しかし「過去にも同時期に他社と同じテー
ジェイアールバス関東と西日本ジェイアールバスが3月31日、新型夜行高速バス「ドリーム ルリエ」の運行をスタートした。東京-大阪間で48年の歴史を持つドリーム号の中で「最上のくつろぎ」をうたい、1台の定員はわずか18人。従来の「グランドリーム号」の定員28人よりも少なく、そのぶんゆったりとした座席配置となっている。 老舗のJRバスに対し、ここ10年で向こうを張る規模まで急成長を遂げたウィラー エクスプレス ジャパンも、2月に同じ18人乗りの新型車両「リボーン」を投入。同社の平山幸司社長は「これからは快適なだけでなく、休息できるかどうかが重要」と強調する。 なぜ両社とも「18人乗り」にたどり着いたのか。そして、その実力は? すでに運行しているリボーンで一夜を過ごし、その快適性を確かめた。 ポイントはシート以外にある? 旧・国鉄バス時代から48年間運行を続けている「ドリーム号」。これまで様々なシ
惜しまれつつも、2015年8月に運行を終了したブルートレイン「北斗星」。廃止から1年以上経つが人気は衰えず、往年の雰囲気を味わえる施設が首都圏各所にオープンしている。廃止直前にプラチナチケットを入手し、実際に乗ってきた鉄ちゃん記者が“再会”しに向かった。 まず向かったのは、東京・馬喰町。JR総武快速線の馬喰町駅4番出口を出てすぐのところに、北斗星のヘッドマークが煌々と光っている。昨年12月にオープンした「Train Hostel(トレインホステル) 北斗星」だ。ブルートレインをイメージしているというものの、築44年の古びたビルに作られた、いま流行のホステル(簡易宿所)の一種。列車とは全く異なる空間だ。どの程度雰囲気を再現できているのか、正直言って半信半疑だった。
東京のど真ん中でファーストクラス気分になれる!? 2016年12月、東京・池袋にファーストクラスのシートに座って海外フライトの擬似体験ができる施設「FIRST AIRLINES」がオープンした。いったいどんなものなのか、体験してみた。 まずはウェブで搭乗予約 「FIRST AIRLINES」をざっくり説明すると、飛行機内を模したスペースで、実機で使われていたシートに座って食事ができるというものだ。完全予約制で、ウェブサイト(http://firstairlines.jp/)で日時を指定して予約する。 1回の体験(フライト)は約100分で、座席はファーストクラス(8席)とビジネスクラス(4席)があり、1回あたり計12人が定員だ。ファーストクラスとビジネスクラスは座席が違うだけで、受けられるサービスや料理に違いはない。料金はファーストクラスが6600円、ビジネスクラスが6200円だ。
今回は、台湾の鉄道について取り上げてみたい。この連載としては初めての海外ネタだ。 とはいっても、筆者が台湾に行ったのはたった1日だけ。以前記事にしたLCCの「Vエア」(9月末で運航終了)の深夜便を使って台湾に入り(関連記事「台湾カワイイ系LCC「Vエア」は全てが衝撃的だった」、台北を同じく深夜に出る「バニラエア」で日本に戻ってきた。セール運賃を使ったので、かかった費用はトータルで3万円弱。東京から大阪に新幹線で日帰り旅行に行くのと大差ない。 たった1日で何ができるのか、とお思いの読者もいるだろうが、意外にも鉄道で台湾をぐるりと一周できる。台湾の大きさは九州と同程度。そして九州に九州新幹線があるのと同じように、台湾の西海岸には南北を縦断する台湾新幹線が走っており、短時間でかなりの距離を稼げるのだ。 日程的には国内気分で行けるとはいえ、やはり海外。日本の鉄道とは異なる部分も多く、かなり面白かっ
拡大を続ける中国の高速鉄道。現在、総距離(営業キロ)は2万kmを超え、さらなる高速化も進んでいる。また、駅のターミナル化も進んでおり、利便性が向上すれば、中国人の国内旅行のスタイルが変わるかもしれない。 新幹線利用者は億単位で増加中 大型連休を利用して海外旅行に行く中国人が増えているが、メジャーなのは、中国版新幹線こと中国高速鉄道などを利用する国内の中・遠距離旅行だ。今年の10月1日からの国慶節に向けて増便されたにもかかわらず、多くの高速鉄道の便が満席となった。 9月15日から17日にかけて中秋節の3連休では、3720万人(1日平均930万人)が高速鉄道を利用した。連休最終日の9月17日の乗客は1040万人。これは昨年の中秋節よりも109万人多いということで、まだまだ増えていることが分かる。厳密な比較はできないが、自由席のある日本の新幹線と比べても、指定席のみの中国高速鉄道の利用客のほうが
自動運転が当たり前になる時代がすぐそこに来ている今、マイカーを持つ意味とは。 “偏ったクルマ好き”を自称する科学ジャーナリスト・松浦晋也氏がマツダのスポーツカー「ロードスター」を1日乗り回して得た結論は? 2015年に発売されたマツダのロードスターを1日思いっきり試乗してきた。販売店の関東マツダ(東京都板橋区)が実施している「1日乗りホーダイ!! 1日試乗キャンペーン」に申し込んだのである(2016年8月時点では1日試乗キャンペーンは実施されているものの、ロードスターは対象外となっている)。 ロードスターは、1989年に発売された初代が「NA」という型式名を持つ。以後2代目(1998年発売)が「NB」、3代目(2005年発売)が「NC」で、2015年発売の最新型が「ND」である。 試乗当日、東名高速のインター近くの店舗に赴くと、白色のND型ロードスターが待っていた。もちろんマニュアルミッシ
この記事は雑誌『日経おとなのOFF』2012年4月号に掲載した記事に一部手を加えたものです。内容は基本的に雑誌掲載当時のものです。 国宝・大浦天主堂をはじめとする教会や洋風建築が彩る長崎の街を歩けば、随所で異国の趣を感じる。しかし豊臣秀吉の時代にまで遡ってみれば、ここにはまさに欧州さながらの光景が広がっていたという。秀吉はポルトガルとの交易が生む莫大な利益を得ようとした代わりに、教会や神学校などの建築を許し、長崎はキリスト教布教の拠点となった。
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