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ブックマーク / piano-fire.hatenablog.jp (11)

  • 「小説は漫画と違って文字だけで想像させるから偉い」に別の言い方はないのか - ピアノ・ファイア

    小説漫画などと比べたとき、「文字だけで想像させるので想像しなくてもよい漫画よりも優れている」「想像力を鍛えられるから優れている」と言われることがよくあります。 年配の「漫画を読まない」人に多い意見でしょうか。 すると「読者に想像させる力」というキーワードに対して、漫画家の島和彦先生がこんな反論も返します。「想像力」で優劣を競ってもあまり意味はないと言えるでしょう。 じゃあ「あしたのジョー」が最後になんで真っ白になって笑ってるのか解釈を RT @Gattsu_Seijin: 島先生に「小説は読む人によって様々な理解がある。その点、漫画やアニメは誰が見ても読んでも同じで一つの理解しかできない」という浅川参事の発言について一言頂きたいなぁ。— 島和彦30日東シ-38aウラシマモト (@simakazu) 2010, 12月 9 文章には視覚情報がない。ゆえに視覚を補う想像力を要する、とい

    「小説は漫画と違って文字だけで想像させるから偉い」に別の言い方はないのか - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2015/10/18
    ジャンルそのものの優劣を比べても不毛/小説は文章だから余白(描写されていない部分)が多くなる。その余白の残し方、埋め方に妙がある。大事なのは書かれた部分じゃないんですよ、書かれなかった部分なんです。
  • 少年漫画のエディプスと『ジョジョリオン』のエディプス - ピアノ・ファイア

    2015年6月20日 「NHKでやってる『100分de名著』が今、『オイディプス王』の3回目になるんですが、期待通りに面白かったです。オイディプス王のことを何も知らなかったという、伊集院光の反応が面白い」 漫画もアニメも好きな47歳の大人が、ふしぎと『オイディプス王』は名前も聞いたことがなかったという話ね。 「前回までは、『探偵役が追ってる真犯人を観客は知っているというのは、ミステリとして斬新ですよね!』とか言って、それは『刑事コロンボ』とかで使われている倒叙ミステリですよとツッコまれていたのはご愛嬌でしたけど」 ソポクレス『オイディプス王』 2015年6月 (100分 de 名著) 島田 雅彦 NHK出版 2015-05-25 売り上げランキング : 2254 Amazonで詳しく見る by G-Tools その勢いだと伊集院は、エディプス・コンプレックスの起源が『オイディプス王』だと知

    少年漫画のエディプスと『ジョジョリオン』のエディプス - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2015/06/24
    エディプス・コンプレックスって概念はやたらうさんくさく思えるが、こういう記事を見ると批評ツールとしてとても魅力を感じる。/1~6部の黄金の意志を秘めた血統と7~8部の呪われた血統、面白い見方です。
  • 勝手な意味を作る言葉の厄介な性質/柳父章『翻訳語成立事情』 - ピアノ・ファイア

    『「ゴッド」は神か上帝か』という、中国の聖書翻訳をテーマにしたがあるのですが、これがなかなか面白い内容でした。読んだのは七年前くらいでしょうか。 同じ著者の『翻訳語成立事情』というも面白そうだ、と最近書評を見掛けて気付き、合わせて読むことにしました。 「ゴッド」は神か上帝か (岩波現代文庫―学術) 柳父 章 岩波書店 2001-06-15 売り上げランキング : 409933 Amazonで詳しく見る by G-Tools翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189) 柳父 章 岩波書店 1982-04-20 売り上げランキング : 21450 Amazonで詳しく見る by G-Tools 『ゴッドは〜』で提唱されていた「カセット効果」を、より多くの具体例を挙げて論じているので面白い。 カセットというのは「箱」の意味で、直訳しがたい外国語を「イメージだけの漢字の組み合わせや、近くても微妙

    勝手な意味を作る言葉の厄介な性質/柳父章『翻訳語成立事情』 - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2013/08/24
    freedomに独立の意味があると知ったときに違和感あったのはそういうことか。
  • 黒髪キャラを「黒以外」の色で塗る場合のチェックポイント - ピアノ・ファイア

    「自然の黒」は「絵の具の黒」じゃない 小中学校の美術の授業で習ったことがあると思うのですが、絵の具で人間の髪の毛を塗る場合、「黒の絵の具だけで色を出すな」と教わりませんでしたか? ぼくの母校では、何も知らない生徒が真っ黒にベタ塗りしてから「なんか変だぞ」と悩んでいるところに、先生が「ちょっとだけ緑や茶色を混ぜればいいよ」と教えてくれていたものでした。 (同じように、「肌色」を真っ茶色やピンクに塗ってしまった生徒にも「ほんのちょっとだけ緑を混ぜよう」と教えていたのを良く覚えています。) 光の反射で色が変わる 専門的な絵画の技術としては「黒は三原色の混色で作れ、絵の具の黒は使うな」と指導されることもあると思います。 なぜ「黒の絵の具」をそのまま使わないのか、美術の基から考えてみましょう。 美術史の発展にともない、「ものの色とは、もの自体に色があるのではなく、ものが反射する光の色なのだ」という

    黒髪キャラを「黒以外」の色で塗る場合のチェックポイント - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2013/06/28
    《「画面全体にフィルターがかかっている」と伝わるように見せなければ、「ただのありえない色」になってしまいます》 イラスト以外にも応用できそう。
  • 漫画の左右の向きの研究史 - ピアノ・ファイア

    今回はちょっと、主に漫画研究者へと向けた更新です。 泉信行の漫画研究ではたびたび言及され、中心的とも言えるのが「漫画に描かれたものの左右の向き」というテーマです。 泉信行(2005年〜) ネット上では2005年6月に発表、商業では同年12月から『ユリイカ』誌上で研究を展開してきました。 基礎原理の追究から応用法の発見、具体例の分析など、幅広く記述されています。 ネギま!で読む「ネームの文法」 - ネギま!で遊ぶ ユリイカ2006年1月号 特集=マンガ批評の最前線 青土社 2005-12 売り上げランキング : 406967 Amazonで詳しく見る by G-Tools ユリイカ2007年9月号 特集=安彦良和 『アリオン』から『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』まで 青土社 2007-08 売り上げランキング : 327445 Amazonで詳しく見る by G-Tools ユリイ

    漫画の左右の向きの研究史 - ピアノ・ファイア
  • TVアニメやマンガ連載が「軌道に載るまで」に失敗しないための注意事項 - ピアノ・ファイア

    TVアニメのシリーズ構成 ぼく(泉信行)が『ユリイカ』で参加した「魔法少女アニメ」についての対談や、『ギルティクラウン』のUstなどで語っていたことなのですが。 ユリイカ2011年11月臨時増刊号 総特集=魔法少女まどか☆マギカ 魔法少女に花束を 悠木 碧 斎藤 千和 虚淵 玄 田中 ロミオ 青土社 2011-10-20 売り上げランキング : 1938 Amazonで詳しく見る by G-Tools 魔法少女まどか☆マギカ - 「ユリイカ」「現代思想」の雑誌発行、人文諸科学の専門書の出版社「青土社」 アニメのシリーズ構成の話 by 泉信行, hard-wired Ustreamに保存されたビデオ:ギルティクラウン Radio3 その他 よければそちらを先に参照してみてください(特にUst)。 (むしろ聴きながらこのエントリ読んでくださいw) TVアニメのシリーズ構成において、序盤に作り上

    TVアニメやマンガ連載が「軌道に載るまで」に失敗しないための注意事項 - ピアノ・ファイア
  • 魔法少女アニメ→アイドルアニメ→コーデ系アニメへの変化で女児文化を考える - ピアノ・ファイア

    きのう告知した漫画論とは別に、アニメに関する長めの原稿も書いていたのですが。 その作業(下調べ)の過程で考えていたこと、を書いてみたいと思います。 いや、キッズアニメについて調べるほどに「アニメについて語るには児童文化にも詳しくならないとダメだな」と痛感することしきりでした。 まず調査の前提として、ぼくが「昔の魔法少女は大人に変身する願望を描いていたが、いつからか魔法少女っぽいコスチュームに変身するだけに変わった」という指摘をしていたことから始まります。参考は以下のTogetterTogetter - 「「オトナになりたくて変身する魔法少女」から「魔法少女に変身する魔法少女」へ」 Togetter - 「「オトナになりたくて変身する魔法少女」〜の事後まとめ」 その変化の理由の一端として、「アイドルが大人の仕事だった時代と違い、チャイドルの登場以降は子供のままでもアイドルになる夢が叶うよ

    魔法少女アニメ→アイドルアニメ→コーデ系アニメへの変化で女児文化を考える - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2011/05/20
    面白い。/コーデ系なんて知らなかった。/ハニーって高校生だったのね……
  • 『日常』から「日常系」という存在を捉えてみる - ピアノ・ファイア

    有村悠さんからのチャットメッセージで、「今度『リスアニ!』に『Aチャンネル』のこと書いたんですよ」「ついては、いずみのさんからも日常系アニメへの意見をいただきたい」と話しかけられました。 リスアニ! Vol.05 ソニー・マガジンズ 2011-04-25 売り上げランキング : 48 Amazonで詳しく見る by G-Tools 過ちもなく悲しみもない日常系アニメの世界 | LUNATIC PROPHET 『リスアニ!』Vol.05に寄稿しました | LUNATIC PROPHET せっかくなので、そのチャットでぼくが返したコメントを書きなおしてみます。 有村さん自身の問題提起は、↓こんなところ。 浅井健一は歌う。 過ちもなく 悲しみもない世界 そんな世界が素敵だといえるのか (Blankey Jet City『幸せな人』) そんな世界が素敵だということを示したのが、いわゆる「日常系」作

    『日常』から「日常系」という存在を捉えてみる - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2011/04/21
    日常から一歩だけ離れてるイメージかな。一種の理想(けっして現実には現れることがない)による充足感が魅力。閉じた世界だから永遠のもの。(卒業してエンドだったりするが)
  • 『あしたのジョー』が不朽の名作なわけ - ピアノ・ファイア

    海燕さんの記事から(文字の強調は筆者)。 http://d.hatena.ne.jp/kaien/20091014/p1 で、昔の漫画のひきのばし方というのは、とりあえずこのA地点まで行って、それから蛇足をもうける、というものが多かったように思います。 『北斗の拳』は典型的な例だけれど、十数巻の辺りでラオウとの決着を描いてしまうわけです。そのあとの連載はもう蛇足としかいいようがない代物ですが、とりあえずそこまではほぼ直線で進んでいるといえる。 対して、いまのひきのばし連載はこのA地点までのルートをひたすらに冗長化する、というものが多いように思うんですね。 (中略) この両者のどちらがまだいいのか、というのは微妙なところだけれど、ぼくは『北斗の拳』パターンの方がましだと思う。 なぜなら、このパターンではとにかくA地点に達するまでは全力疾走しているわけです。だから、「そこまでは名作」という作品

    『あしたのジョー』が不朽の名作なわけ - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2009/10/27
    ライブだからこそ生まれた名作。
  • 「平凡への強制」という教育理念と、少年漫画に課せられた使命 - ピアノ・ファイア

    今日、ネットで色々な検索をしていた時にひっかかったページ。 リンク先は、ヤフー知恵袋の質問ですが(強調は筆者)。 女は愚かな大衆か? - チャールズ皇太子が皇太子事務所の女性職... - Yahoo!知恵袋 チャールズ皇太子が皇太子事務所の女性職員の不当解雇裁判に関し、 「多くの人が実際の能力以上のことができると思い違いしているようだ。これは、誰でもポップスター、高裁判事、有能なテレビ司会者になれるかのように教師が教え、その結果夢を持っていれば必ず実現するというような勘違いをする、つけあがった馬鹿なガキが増えてきたからだ」 というようなメモを書いたとして問題になったことがありましたよね。 (中略) 民俗学者だった故・柳田国男も故・宮常一も近代教育質とは「平凡への強制」だと言っています。 夢や理想ばかり遠くに見て地に足をつけず、果ては自分の夢と異なった現実に向き合うことを拒否して、やた

    「平凡への強制」という教育理念と、少年漫画に課せられた使命 - ピアノ・ファイア
    keiseiryoku
    keiseiryoku 2009/10/24
    《一般人として生きていかなければならない人間たちに対して、コンプレックスを与えることなく、「自力で叶う夢」を追わせるように支える――願いは叶えないが悩みは解決する》
  • ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(原題:To the Lighthouse)読了 - ピアノ・ファイア

    灯台へ (岩波文庫) ヴァージニア ウルフ Virginia Woolf 御輿 哲也 岩波書店 2004-12 売り上げランキング : 115453 Amazonで詳しく見る by G-Tools 岩波文庫といえば我々の脳裏には既に『今日の早川さん』の岩波さんしか思い浮かばなくなってしまったという点で『今日の早川さん』は罪作りな漫画なのだと思うわけですが、そんなことは置いておいて面白かったです。読みにくいのを我慢して最後まで読んだ甲斐はありました。 娯楽小説ではない小説もたまにはいいもので、読後感を飲み物に喩えるなら、濃くてねばっこい液体を嚥下するようなガッツリした喉越しが味わえたという感じ。飲み下しやすい娯楽作品はお茶や清涼飲料水の立ち位置で。 『灯台へ』を読み始めたそもそもは、小説における「視点(人称)」について考える参考としてだったので、学んだことをメモしておきます。手法的には「意識

    keiseiryoku
    keiseiryoku 2009/05/03
    小説とは常に遅れて出てくるジャンルとかなんとかいうそうで。後からやってきた漫画に追い越されて漫画の技巧を輸入するというのもありかも。/ウルフの書き方は情緒が命。漫画とはまた違うと思う。
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