無料通信アプリを展開するLINE(東京)が、完全子会社「LINE Fukuoka」の拠点として福岡市博多区に計画している福岡社屋ビルの着工が、「4月上旬」の予定から2カ月以上遅れ、現在も着工のメドが立っていない。建設費の急激な高騰でLINEの当初見積もりを大幅に上回ることが判明し、調整に時間がかかっているためだ。官民の期待が集まるLINE福岡社屋が、建設業界の活況という思わぬ逆風に見舞われている。 LINE本社の広報担当者は「qBiz」の取材に対し、「着工が大幅に遅れているのは事実」と認める一方、「いろいろと調整中で、詳細はまだお答えできない」と語った。 LINEは2013年7月、福岡市役所で記者会見し、約1000人が働く国内第2の拠点として福岡社屋の建設を発表。ホテル跡地を取得し、14年1月着工、15年10月完成予定とした。翌14年2月に建物の外観イメージを公表した際、着工を今年4月