2009年の4月1日。エープリルフール。そう、ウソのような話。私は山形鉄道の「公募社長」に就任しました。 私は優秀な人間でもなければ、金持ちのボンボンでもありません。おまけに趣味は「鉄道」。少年時代はいわゆる「鉄オタ」で地味、勉強もできず志望高校・大学もすべて落ちて1浪もしました。社会人になっても、同期の中では出世が一番遅れ、あげくの果てには、海外添乗中に大きなミスをしてしまい、翌年の人事異動で雪国新潟へ飛ばされてしまいます。 そして私に小さな奇跡が起こります。 旅行会社時代、クレーム処理に出かけた北海道・函館で、たまたま自分で描いた鉄道のイラストを、朝市のおやじさんにみせたところ「お前の絵画展を開いてやる」といわれました。翌朝、函館市交通局(ちんちん電車)に話を通してくれ、2001年9月16日に路面電車車内での絵画展が決定してしまったのです。これがきっかけで、私に絵画展の依頼が、鉄