「UP TOKYO」とは、皇居の北東、谷根千から大丸有(大手町・丸の内・有楽町)まで半径2kmほどのエリア。ここは江戸期の生活文化から高度成長期の近代文化、グローバルに展開する現代文化、そして時を越えた文化資源の宝庫だ。幕末から文明開化、戦前戦後、現代へと日本の文化・歴史の流れが街に宿っている。歩いているだけでも時代を越え、街の風情が変化する。 夏目漱石が千駄木に暮らし、処女作『吾輩は猫である』を、森鴎外は『舞姫』を執筆。上野の杜には、戊辰戦争で戦った西郷隆盛像と彰義隊の墓が並び、「上野不忍池競馬」のために整備した不忍池がある。和洋が見事に折衷した旧岩崎邸庭園。戦後の闇市から電気街として発展した萌える秋葉原。武家屋敷の敷地は学校となり、江戸の胃袋を支えた“やっちゃば”「神田青物市場」があった粋な神田。周恩来が愛した本場中華料理街であり世界最大の古書の街である神保町。「UP TOKYO」は、