住友信託銀行とSBIホールディングスが折半出資して2007年9月に開業したインターネット専業銀行の住信SBIネット銀行(東京都港区)が、「目的別口座」など独自のサービスを武器に、業容を拡大している。2008年8月までに総預金残高4000億円を突破し、先行するネット専業銀行との差を急速に縮めた。システムを統括するのは木村紀義・常務取締役CTO。以前はイー・トレード証券(現SBI証券)でシステム開発責任者を務めたネット金融業界のベテランだ。 総預金残高を急速に伸ばしているのには理由がある。住信SBIネット銀行の預金口座と、SBI証券の口座が連動する「SBIハイブリッド預金」だ。SBI証券での有価証券の売却代金などは、自動的に住信SBI銀行に入金される。従来、SBI証券での有価証券の売却代金は自動的に別な投資信託の運用先に預けられる仕組みだったが、ハイブリッド預金によりSBIグループ内だけで投資