プロジェクト管理支援のコンサルティングをしていると、こんな笑い話を聞くことがある。「開発チームのリーダーが先週まで“予定通り”と報告していたが、今週は“2週間遅れ”と報告してきた」というものだ。1週間しかたっていないのに2週間遅れるのは変だと言いたいわけである。 こういう報告を弁護するわけではないが、遅れを認めたくないリーダーの立場で考えれば内情はある程度推察できる。よくあるのは、先週の報告は「普通にやれば1週間遅れだが、無理すれば予定通りにできる見込み」という意味である。うまくいけば進捗遅れの事象はなかったことにできるはず。しかし、今週その無理をしようとして、1週間空転した揚げ句に断念した。よって今週の報告は「2週間遅れ」になっている。ここでいう無理とは、徹夜や休日出勤、増員要請といった挽回策だ。 このような状況を指して、プロジェクトの進捗管理が機能していないと論評するのは簡単だが、管理