【コラム】あまりにひどい「羅老号のうそ」(上) 羅老号 「便りがないのは無事な証拠というじゃないですか」 鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相が10日、韓国初の宇宙ロケット「羅老(ナロ)号」2回目の打ち上げ現場で発した言葉は、韓国の宇宙開発史上において長く記憶されることになりそうだ。鄭首相は当日、政府側の出席者として羅老宇宙センターの管制センターで打ち上げを見守った、最も高い地位の来賓だった。 午後5時1分の打ち上げ直後、管制センターは歓声に満ちた。ところが、打ち上げから8分24秒後に羅老号との通信が途絶えたとの放送が流れ、18分後には、皆が押し黙る重い雰囲気に変わった。30分が経過したところで、鄭首相がこの静寂を破るため、冒頭の言葉を発すると、見守っていた人たちは、うなずきながら手をたたいた。 しかし実際は、鄭首相の臨機応変さも拍手もむなしいものだった。見学席の向こうにブラインドで仕切られた