日頃、政治権力への官僚たちの忖度を批判してやまないTBS。しかし実は自分たち自身が警察権力に忖度していたことがわかったのだ。 この撮影が行われたのは2013年11月。4年半前だ。番組の撮影で放送前の映像素材が押収されていたのにTBSはその事実をこれまで公表していなかった。 TBSといえば、時に反権力の姿勢を明確にし、「権力機関の監視」に徹するというジャーナリズムの基本理念をことあるごとに主張いてきた放送局である。番組取材で撮影した映像の押収に対しては、これまで「取材の自由」「報道の自由」への侵害であるとして、抗議の意思を示してきた同局。それがなぜ、押収の事実を公表せず、警察への抗議もまったく行わなかったのか。