このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 インドのHarish-Chandra Research InstituteとベルギーのUniversite libre de Bruxellesに所属する研究者らが発表した論文「Local entanglement transfer from an entanglement source to multiple pairs of spatially separated observers」は、すでに量子もつれ状態である1組のペアから、空間的に離れた複数のペアへと量子もつれを転送する新しいプロトコルを提案した研究報告だ。 量子もつれとは、2つ以上の量子が
