テレビで魚に右利き左利きがあることを発見した教授が出ていて、その話がすごすぎた。餌をとるのに右にばかり曲がる魚とか、魚にも利きというのがあるらしく、しかもそうした魚を干物にすると、右利きは右に曲がって干からび、左利きは左に曲がって干からびる、つまり骨格から利きが決まっているらしい。その比較を見せてもらったときは鳥肌がたったわけで、偉大すぎるだろ、とびびっていたのだけれど、アナウンサーさんは変な研究、と言いたげに苦笑していて、しまいには「なんの役に立つんですか?」という自然科学でもっとも野暮な質問をしてしまっていた。 うーん。「なんの役に立つんですか?」という言葉は、実はいろんなことに投げかけられている。「マンガなんて読んで、なんの役に立つの?」「宇宙なんて研究して、なんの役に立つの?」「絵画なんて観て、なんの役に立つの?」大衆にとってもっとも価値があるのは「利便性」だ。「利便性>娯楽性>芸
ノーベル賞受賞者や大学がこぞって異論の声を上げた、民主党政権による科学技術の「事業仕分け」。あれから4カ月が経った。間もなく、第2回目の事業仕分けが行われようとしている。 この間、「事業仕分け」の対象となった科学技術の現場で、何が起きているのか。科学技術の未来はどうなるのか。「メタルカラーの時代」などで20年以上にわたり先端の科学技術を取材してきたノンフィクション作家の山根一眞氏が警鐘を鳴らす。 科学技術は世界の課題解決を実現して人類の幸福に寄与するためのものであり、目先の成果ばかりに目を向ければ道を誤る。また、企業や大学のみでは経済的な負担が大きすぎて手にできない施設や研究環境は、国が担うことで世界でのプライオリティを手にすることができ、新たな産業や富の源泉をもたらすなど活気ある未来を築くことが可能となる。 だが、2009年11月に行われた「事業仕分け」ではカネをしぼり出すことしか頭にな
英米の研究者らが、地球が温暖化していることを示すデータをねつ造したとされる騒ぎが拡大している。国連が取り組む京都議定書後の枠組みにも、影響を及ぼしかねない事態なのだ。もし本当なら、温室ガス25%削減などの民主党政策も、見直しが迫られかねない。 温暖化データねつ造疑惑は、英米のメディアで、「クライメートゲート事件」と呼ばれている。そのインパクトの強さから、米ウォーターゲート事件をなぞらえたものだ。このときは、新聞がスクープしたが、今回は、ネットが主役となっている。 温暖化懐疑論者の陰謀説もあるが… きっかけは、データがネット上で2009年11月中旬、匿名の誰かによって公開されたことだった。報道によると、流出したのは、温暖化研究の世界的拠点である英イースト・アングリア大学の気候研究ユニットCRUのデータ。1996~2009年の1000通以上の電子メール、3000以上の文書が含まれていた。CRU
6月19日に政府の総合科学技術会議(議長は麻生太郎首相)が開かれ、かつてない大型の研究開発支援制度「最先端研究開発支援プログラム」が正式にスタートすることが決まった。 同プログラムでは、首相、科学技術担当大臣、有識者らが集い、日本を代表する30人程度の研究者を選定。3~5年にわたって自由度の高い研究資金を提供する。さらに、資料作成や評価など研究者の雑務を引き受けるサポートチームを結成し、研究に専念できる環境を提供する。 日本の経済発展に直接つながる研究はもちろんのこと、基礎研究も支援の対象とする。平均すると、1つの研究に約90億円の資金が提供されることになる。ただし、すべての研究に同じ額が提供されるわけではない。提供資金は、課題ごとにフレキシブルに設定する。 「このプログラムの成功でさらに科学技術予算が増えるはず」 6月20日、国立京都国際会館で開催された第8回産学官連携推進会議において、
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