[読了時間:6分] 集中・興奮していれば耳が立ち、リラックスしていれば耳が傾く。人間の脳波と連動する新しいタイプのおもちゃ「ネコミミ」。その開発者の一人、加賀谷友典さんは、ネコミミの開発を振り返って「一言で言えば狂想曲。何一つ思い通りにものごとが進まなかった」と語る。 狂想曲ー。「形式が一定せず自由な機知に富む小品」だそうだ。 インターネットの登場で3,4人のチームでも世界をあっと言わせる商品を開発できるようになった。その一方で新しい概念の商品を開発するには、自在に変化する状況に柔軟に対応していく姿勢が必要になる。計画を立てそれに従って開発を進めていくという今までのやり方は一切通用しない。今後、ハード、ソフトに関わらず日本がモノづくりで世界に価値を提供するためには、この「狂想曲の演奏の仕方」を理解しておかなければならないだろう。その1つのモデルケースとして、ネコミミがたどった1年半の軌跡を