〈問い〉 先日のNHKTVで爆笑問題の「爆問学問」でマルクスの言葉として、「商品から金(きん)への飛躍は命がけの飛躍である」という言葉が紹介されていました。これはどういう意味ですか?(大阪・一読者) 〈答え〉 商品の「命がけの飛躍」という言葉は、『経済学批判』(1859年)や『資本論』(1867年)に登場します。マルクスは、市場経済のなかで商品がどのように販売され、流通していくかを、「W(商品)―G(貨幣)―W(商品)」という図式で表しました。 この第一の転化(W―G、商品の販売)について、マルクスは、次のように述べました。 「商品価値が商品のからだから金(きん)のからだに飛び移ることは……商品の“命がけの飛躍”である。この飛躍に失敗すれば、なるほど商品は打撃を受けないかもしれないが、商品所有者は確かに打撃を受ける」(新日本新書『資本論』(1)180~181ページ) つまり、商品を生産する