知っていてもできるようにならないのはなぜ? ―― 問題意識を強く持とう,うまくいっている人の話を聞こう 島 敏博 社内や社外でセミナの講師を担当すると,受講した方のアンケート結果をいただくことがある.その中に,「分かりきった内容のことが多かった」などという感想が含まれていることがある(筆者だけではない.Business Media 誠のコラムにも同様のエピソードが書かれている). 筆者が教えているのは,構造化設計,オブジェクト指向設計,ソフトウェア・プロダクト・ライン開発などだ.しかし,知っていることを使って,良い設計ができているのかというと,実はそうでもないらしい.どうしてなのか.それを少し考えてみる. 知っていることを使えるようにする方法を,いくつか考えてみた. ●技術を使うその過程に着目する 良い設計にするというテーマはとても幅広いし,こうすればうまくいくという解もない.一つ言えるの