「慰安婦:力の柱」 高層ビルが立ち並ぶアメリカ・サンフランシスコの金融街からチャイナタウンに向けて緩やかな坂を歩いていくと、19世紀半ばに建てられたという美しい聖堂が右側に見えて来る。通りを挟んだビルの屋上にあるセント・メリーズ公園で9月22日、「慰安婦:力の柱」と名づけられた記念碑の除幕式が行われた。「性奴隷」とされた朝鮮・中国・フィリピン出身の少女が背中合わせに手を繋ぎ合った群像の下で、1991年に初めて慰安婦として名乗り出た金学順さんの像が、彼女たちを見上げている。碑文には、設立の目的が英語・韓国語・中国語・日本語・タガログ語で説明されている。 「私たちにとってもっとも恐ろしいことは、第二次世界大戦中の私たちの痛ましい歴史が忘れられてしまうことです。」 元「慰安婦」 この記念碑は、一九三一年から一九四五年まで日本軍によって性奴隷にされ、「慰安婦」と呼ばれたアジア太平洋地域十三ヵ国にわ