【北京=古谷浩一】北京の日本大使館や関係者らによると、芸術家の住居やアトリエが集まる北京市郊外の「創意正陽芸術区」で22日未明、棒などを持った100人前後の男らが、芸術家たちに暴行する事件があった。建物内にスタジオがあった日本人芸術家の岩間賢さん(35)が頭を切られて4針を縫うけがを負ったほか、数人が負傷した。 同芸術区は都市再開発のための取り壊し計画があり、芸術家たちは抵抗して建物内に交代で立てこもっていた。 北京市郊外には、中国各地から集まった若手の芸術家らが集まる「芸術区」が多数できている。再開発で多くが立ち退きを求められ、社会問題化している。 創意正陽芸術区には、約40人の芸術家が住む。昨年11月に退去を迫られ、芸術家たちは「再開発に文化や芸術の視点を」と抵抗。業者側と小競り合いもあったという。 岩間さんは「仲間と雑談をしていたら、大型車両などがやってきた。棒で頭を殴られ、