AIに欠かせない数学を、プログラミング言語Pythonを使って高校生の学習範囲から学び直す本連載『「AI」エンジニアになるための「基礎数学」再入門』。前回は「スカラ」「ベクトル」「行列」「テンソル」の基礎知識を学びました。今回のテーマは、ベクトルの扱い方=計算方法です。 ところで、皆さんは英語を学習したことがあると思います。新たな英単語・英文法を学ぶことで、より多くの英文を読解できるようになることを経験しているはずです。何が言いたいかというと、今回のテーマを学ぶことは、数学に関連する文献を読むことにおける「単語や文法を学ぶ」ようなことに値します。つまり、より多くの文献を読解できるようになるはずなので、しっかり学んでいきましょう。 2次元のベクトル ベクトルの計算方法を解説するために、例として次のような2つのベクトルを考えます。 今回は2次元(要素が2つ)のベクトルで、次のような数字の集まり