ニセコの山に関わったたくさんの皆さん、「ニセコ雪崩調査所」関係者、そして新谷暁生氏、中力ドミニク千秋氏に心からの敬意を表します。 文・写真=沼尻賢治/KODAMA 1:スキー場の生い立ち ニセコアンヌプリに初めてスキーリフトが架かったのは1961年12月のこと、『ニセコひらふスキー場』がオープンした年でした。板を渡しただけのシングルリフトが2本。標高510メートル付近まで上がれたそうです。当時はまだ圧雪車などなく、すべて未圧雪のゲレンデ。そもそも自分で上って、滑ることが当時のスキーの基本でしたら、当たり前かもしれません。 1964年の東京オリンピックを契機にスキー場の整備も進み、圧雪車も導入、リフトも増設されてゆきます。『アンヌプリ国際スキー場』がオープンしたのもこの年です。 1982年、『ニセコ東山スキー場』(現在のニセコ・ヴィレッジ)オープン。この時期から標高1000メートル以上のリフ