【教員】北海道科学大客員教授(臨床推論)、東京薬科大学客員教授、北大医学院/旭医医学部非常勤講師 【医師】感染症専門医、総合内科専門医、公衆衛生修士 【研究】京都大学客員研究員(人口学/感染症疫学) 【会社】CEO(SMA) 医療多職種・市民教育(セルフケア) 【顧問】札幌市危機管理局参与、札幌市医師会アドバイザー
福岡県生まれ。東京大学医学部保健学科卒業後、フリーライターとして世界の貧困と紛争をテーマに取材を重ねる。山口大学医学部医学科卒業後、国立病院九州医療センター、九州大学病院、佐久総合病院、厚生労働省などを経て、現在は沖縄県立中部病院において感染症診療に従事。また、同院に地域ケア科を立ち上げ、在宅緩和ケアに取り組んでいる。日本医師会総合政策研究機構非常勤研究員、沖縄県地域包括ケアシステム推進会議部会長。著書として、『アジアスケッチ 目撃される文明・宗教・民族』(白馬社、2001年)、『ホワイトボックス 病院医療の現場から』(産経新聞出版、2008年)、『地域医療と暮らしのゆくえ 超高齢社会をともに生きる』(医学書院、2016年)など多数。 もっと見る
2020年02月04日 Topics 新型コロナウイルスに我々はどう対峙すべきなのか(押谷仁教授メッセージ) 医学系研究科 微生物学分野 押谷 仁 教授 中国で出現した新しいコロナウイルス(2019-nCoV)の感染拡大が止まらない。徐々にこのウイルスの実態が明らかになってきている。まだわからないことも多く残されているが、これまでわかっていることからこのウイルスに対し日本や国際社会はどう対応したらいいのかを考えてみたい。 まず、原因ウイルスは中国の科学者によりいち早く同定され、遺伝子配列も公開されている。その結果、2003年に世界的流行を起こしたSARSコロナウイルス(SARS-CoV)と近縁のウイルスであることがわかっている。しかし、ウイルス学的に近縁のウイルスであることは疫学的特徴が同じということを意味するわけではない。むしろ疫学的には大きな違いが見えてきている。 2002年の11月に
暑い日が続き、各地で熱中症によって亡くなったり病院に運び込まれる患者が増えている。熱中症で救急搬送された人のうち、65歳以上の高齢者が半数近くを占め、発症場所は約40%が住居(敷地内)となっている。もちろん農作業中や敷地内の屋外で熱中症になる人も多いが、高齢者が屋内で熱中症になるケースも無視できない。なぜこのようなことが起きるのだろうか。 高齢者が屋内で熱中症に 消防庁によれば、2018年の夏季(5〜9月)に熱中症で救急搬送された人の数は全国で9万2710人で過去4年間(2014年までは6〜9月の3ヶ月の累計)で最も多かった(※1)。 今年はどうだろう。2019年は5月下旬に熱中症患者が急増し、5月20〜26日の1週間で2128人となっていたが、その後は平年並みで梅雨明けが遅かったせいもあり、4月29〜7月28日までで1万8078人となっていてまだそれほど多くはない(※2)。 だが、梅雨明
「検査=善」と考えるのは、「思い込み(ドグマ)」に過ぎないのです。その思い込みを人びとに植え付けてしまったのは、不必要な検査を無自覚に行ってきた医師たちであり、そのツケが回っているとも言えるのですが──少なくともエビデンスに基づく医療(EBM)が言われている現代で、科学者でもあるべき医師は、思い込みや裏付けのない信念に基づいて、やみくもに発言をするべきではないと思います。 そして、テレビをはじめとするマスメディアも、思い込みで「検査体制を拡充すべき」などと主張をするのは絶対にやめるべきです。医療報道は一つ間違えると、人の命に関わります。もし何かを主張するとしても、「感染症に詳しい医師」に語らせる前に、実際に臨床現場で新型コロナウイルスと闘っている本物の感染症専門医の意見(セカンドオピニオン)を聞くべきです。 ほんらいは本物の感染症専門医にテレビに出てもらうべきだと思うのですが、彼らは重症患
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