<大統領選本選は政策論争そっちのけで相手を非難する中傷合戦に。「トランプ現象」はアメリカ政治を根本から変えてしまったのか?>(オバマ政治からの転換を求める有権者の声が高まるなか、ヒラリーは予備選でも本選でも苦戦を強いられた) (前編はこちら) 盛り上がらない政策論争 ――トランプが本選のテレビ討論で、製造業の復活、自由貿易の見直しといった経済ビジョンを示したのに対し、ヒラリーは具体的な対案を示さなかった。これはなぜか? 【冷泉】トランプが言うような、アメリカ経済を「保護貿易」にして「国内の製造業を復権」するなどという政策は、完全なファンタジー。例えば、アメリカはAIによる家電などの自動化では最先端を走っているが、その電子部品を全部アメリカ製で調達しろということになったら、その優位性は失われる。もっとハッキリ言って、トランプ支持者の中で「自分は工場で働きたい」と考えている人などいない。だから
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