【前編のあらすじ】 関西在住の門脇玲子さん(仮名・40代・独身)には2歳上の姉と2歳下の妹がいる。小さい頃から姉は家では常に不機嫌で、外ではいい子を演じ、友達の多い門脇さんをやっかみ、執拗に罵詈ばり雑言を浴びせた。だが、両親はそれをとがめない。門脇さんが社会人になった頃、父親が転落死すると、家族の形はさらにイビツなもになっていった――。 包丁事件 父親が亡くなってから母親(当時49歳)は鬱のような症状が続いており、気が弱くなっていたのか次女である門脇玲子さん(仮名・40代・独身)に、「仕事を辞めて、家事に専念して」と頼んだ。門脇さんは当時、体調が優れない日が続いていたため、母親の頼みを受け入れ、それまで勤めていた小売店の店長の仕事を辞めた。 一人暮らしを始めた姉(当時27歳)は定職につかず、1〜2カ月に1回は門脇さんと母親・三女が住む家に泊まりにきては、毎回母親からお金をむしり取っていった