【前回のコラム】「雑談でヤフーを変える。」はこちら 「なんでもできる」からこそ「ひとつに絞る」 昔の「道具」とは「何か一つの目的を果たすもの」でした。 たとえば、座高を測る椅子。ただ「座高を測る」という「ひとつの目的のため」だけに作られています。なのに学校の保健室の中で妙な存在感を放ち、置き場所にそこそこ面積をとります。 かつては、私たちの周りは単一目的の道具に溢れていました。 「番組をみるため」のテレビ、「冷やす」ための冷蔵庫、「服を洗う」ための洗濯機。すごくわかりやすい「道具」と「目的」の1:1の関係性がありました。 業務用の機材にもそういった単一目的の道具は溢れています。映像の色味をチェックするだけのモニター、ペットボトルに蓋を装着するだけのロボット、音を等間隔で刻むだけのメトロノーム…。 しかし、1980年に「マルチメディア」という言葉が生まれ、「パソコン」が一般化してからはどんど