バブルとその崩壊は、日本だけでなくて多くの国が経験してきた。アメリカの住宅バブルとその崩壊は現在進行形だが、日本が80年代の末に経験したバブルとは大きな違いがある。アメリカでは、人々がバブルに乗ったのに対して、日本では企業がバブルに乗ったことだ。 住宅価格の上昇を当て込んで人々が借金をして家を建て続けた結果が、アメリカのバブルだ。住宅投資のGDP比率は4%台だったものが6%台にまで上昇した。日本でも80年代末に地価が高騰したが、住宅投資は盛り上がらなかった。土地が上がりすぎて、人々が住宅を買えなくなったからだ。住宅投資の対GDP比率は、不況だった80年代央の4%台から5%台にはなったが、それは80年代前半の水準と同じだった。 せっかく夢のマイホームを建てたのに、それを手放さなければならなくなるのは悲劇だ。しかし、日本のバブルの場合には、地価高騰で建てることが不可能になった。アメリカの場合、