遠からずアメリカの白人は少数派に転落すると予想されている。そうした予想を裏付けるような調査結果が発表されている。アメリカでは10年に1度、大掛かりない国勢調査が行われている。2010年に行われた調査結果によれば、ヒスパニック系アメリカ人が急増している実態が明らかになった。アメリカは先進国の中では珍しいほど人口増加率の高い国である。たとえば、1990年から2000年の間に人口は13.2%(3270万人)増加している。2000年から2010年の10年間では伸び率は9.7%(2730万人)とやや増加率は鈍化したものの、大きな伸びを示していることに変わりはない。 そうした人口の増加は非白人人口の増加によってもたらされているものである。2000年から2010年を見ると、ヒスパニック系の人口は43.0%増加しているのに対して、白人はわずか1.2%に過ぎない。ヒスパニック系と並んで高い増加率を示している