資源量の豊富な日本の有力な再生可能エネルギーとして注目される地熱発電で、神戸製鋼所が温泉などから得る蒸気を使った低温地熱発電システムを開発し、今秋から販売に乗り出すことが11日分かった。地熱発電向けとしては低温の70~100度の蒸気を有効活用し、発電するシステムで、温泉旅館や自治体などに売り込む。国会で審議中の再生エネルギー特別措置法案は、太陽光や風力に加えて地熱発電も買い取り対象になっており、普及の拡大が見込まれている。 同社が開発した低温地熱発電システムの最大出力は50キロワットで、組み合わせによって500キロワット級の発電が可能という。工場の排温水を活用することも検討し、平成27年までに50台の販売を目指す。 通常の地熱発電は、200度程度の蒸気を使うが、低温地熱発電は、沸点が水よりも低いフロンなどを活用する。低温で気化した蒸気でタービンを回転させ、発電を行う仕組み。既存の温泉から出