夕刻からは過ごしやすい気温だが、日中の暑さはやはりまいる。暑いとどうにも頭が回らず、何を書いていてもぼんやりとなる。仕事も多少それでも進めたのだから、自分で自分を褒めたい。こう暑いと、人々も好戦的になり、ちょっとした過ちを許せなくなるようだ。また、本来を歩くべきではないところをガンガン歩き、全くもって邪魔なことこの上なし。そんなどうでもいいことに、気持ちをグラグラ揺すぶられているのは、あまり気持ちの良いことではないか。 ベンヤミンは資本主義を考えている。1930年代の知識人たちにはまだスターリンの粛清政治は目に入ってない。ただ、ソ連が解決策ではないことが薄々勘付いている。というのもベンヤミンは旧来の文化が嫌いになれないし、リアリズム一辺倒では面白くないと思っているはずだからだ。歴史についても、社会進化論の史観は論外だし、マルクス主義の史観もどこか気に入らないということだったのではなかろうか
