本を読んでいて、一行に共感したとき、どうしていますか。 マーカーで線を引く? それとも、ページの端を折る? それよりも、この「哲学のふせん」を使って、自分の一行にしませんか。 共感した一行の最後に貼れば、作中の登場人物になった気分に。 私も、お気に入りの恋愛小説の一行に張ってみました。 『東京タワー』(江國香織)は、思春期の大学生、透が、20歳年上の女性、詩史との恋愛に溺れる小説です。 「恋はするものじゃなく、おちるものだ。」 「待つ、というのは不思議なことだ。待つのは苦しいが、待っていない時間よりずっと幸福だ。」 「このひとがもし去ってしまったら、死ぬかもしれない。」 …と、私も前々から考えていた。 大切な一行を忘れずにいられるだけでなく、新たなストーリーが頭の中に広がりそうです。 哲学のふせん 330 みさわ