都市のインフラとして、イノベーションを生み出すエコシステムやデータ基盤の構築が求められるようになってきた。そうした未来像を先取りするのが、東京駅前に広がる「大手町・丸の内・有楽町地区」だ。まちづくりを主導する三菱地所ではこうしたインフラの活用で生み出される成果を、常盤橋や有楽町で計画中・検討中の個別開発にも反映させていく方針だ。 丸の内ビルディングの開業以降、「大手町・丸の内・有楽町(大丸有)地区」は既存ビルの建て替え更新を続けてきた(写真)。その一方で、まちづくりを主導する三菱地所は、多くのエリアに共通する都市の未来像の実現へ、着々と準備を進めてきた。 それが、エコシステムとデータ基盤の構築である。都市はいま新たな価値を生み出す舞台としての役割が期待され、エコシステムやデータ基盤の構築はそのためのインフラの整備として位置付けられる。まちづくりには変革が求められている。 それは、三菱地所の
ある媒体に教育論を寄稿した。あまり人目に触れることのないマイナーな媒体なので、ブログに採録しておく。 そちらの編集部から教育について寄稿をお願いされたので、「いつも同じ話をしているので、改めて書き下ろすようなことがありません」とお断りしたら、「ありものの使い回しでもいいです」ということだったので引き受けた。でも、さすがに「ありものの使い回し」で原稿料頂くのは良心が咎めて、結局全部書き下ろしてしまった・・・でも、書いている人間は同一人物なので、中身は「いつもと同じ話」である。 教育についての個人的意見を記す。 もう20年近くほとんど同じことを繰り返し訴えている。20年近くほとんど同じことを繰り返し訴えなければならないのは、私の主張が同時代日本人の同意を得ることができないからである。だから、以下に私が書くのは「日本社会のマジョリティによって受け容れられていない主張」である。 私が言い続けてきた
25年間、僕はフリーライターとして取材の仕事をしてきた。 前半は児童虐待・家出・自殺・ひきこもり・精神科医療・貧困化などの社会的課題を中心に取材し、後半はそれらの社会的課題の解決を試みるソーシャルデザインやソーシャルビジネスを中心に取材してきた。 それに伴う相談事業も手がけてきた。 そうした経験の中で、社会的課題を解決できる仕組みを作るには、その課題によって一番苦しんでいる当事者のニーズを最も優先して知る必要があることを思い知らされた。 古い考えで解決の仕組みを考えても、結局は当事者の周囲の人間たちを安心させるばかりで、当事者自身にとっては満足度の低い結果しかもたらさないことに気づかされたのだ。 ここでは、数ある社会的課題の中でも、日々深刻さを増しているものの一つである「長期のひきこもり」について思うところを書いてみよう。 まず、ひきこもりをめぐる何が、解決を必要とする「課題」なのか? そ
世間はお盆を迎え、それぞれが縁のある故人を偲んだが、筆者はゆっくりと任天堂4代目社長の岩田聡さんのことを思い出した。縁があった、と言うのはおこがましいが、2006年秋以降、取材を通じて随分とお世話になっただけに、偲ばずにはいられない。 岩田さんが急逝してからもう1カ月が経つ。週明け、7月13日の午前9時前、任天堂広報から「メールをご確認ください」という電話がかかってきた。慌てて確認すると、信じがたい内容のメールが届いていた。 「当社をご担当頂いている記者の皆様 当社代表取締役社長岩田聡が7月11日土曜日午前4時47分、胆管腫瘍のため京都大学附属病院において永眠いたしました」 直後、脳裏をよぎったのは、今年3月に任天堂の京都本社でお会いした、岩田さんの意気軒昂とした姿だった。 その前日にディー・エヌ・エー(DeNA)との業務・資本提携を東京のホテルで発表した岩田さんは、「してやったり」といっ
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