ビデオカメラなど各種センサーから取り込まれる実世界のデジタルデータが急増している。ITは今、そうした実世界のデータをどん欲に取り込み始めている。同時に、スマートグリッドや高度道路交通システム(ITS)といった様々な社会システムを通して、直接・間接に我々の実世界の活動に影響を与えている。実世界とITが緊密に結合されたシステムを「Cyber-Physical Systems(CPS)」と呼ぶ。CPSの可能性と課題を考えてみよう。 インターネット上のデータ量は指数関数的に増えている。調査会社の米IDCとストレージベンダーの米EMCが共同で実施した調査によれば、全世界で生成されるデジタル情報は、2009年12月時点で700エクサバイトだった。こうした状況が、「情報爆発」と呼ばれ注目されている。 国際競争力のカギを握るCPS 一方で、Cyber-Physical Systemsという言葉が注目され出
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