熊本の郷土料理「太平燕(タイピーエン)」発祥の店として知られる中華料理店「中華園」(熊本市中央区桜町)が2月末、82年の歴史に幕を下ろす。現社長の趙健次さん(73)が、父で創業者の慶餘(けいよ)さんから受け継いだ店だが、入居する県民百貨店の閉店と同時に店を閉めることになった。 1933(昭和8)年、中央区花畑町付近で開店した。中華園の太平燕は鶏を数時間煮込んだ透き通ったスープに春雨、白菜、エビ、煮卵などが入ったヘルシーな料理。同じ年に開店した「会楽園」、翌34年開店の「紅蘭亭」とともに「太平燕ご三家」とも呼ばれ、県内では学校給食にも出されるなど、親しまれている。 慶餘さんが故郷の福建省でお祝いの時などに出される家庭料理をアレンジしたのが始まりといい、健次さんは「父の故郷への思いと、熊本の恵まれた水からできた料理」と話す。 慶餘さんは16歳で来日し、旧植木町(熊本市北区)出身の渡辺朝子さんと
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