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ブックマーク / agora-web.jp (31)

  • 引用は自由だが高橋洋一は違法

    案の定、しばき隊が言論封殺を開始しましたね。民進党の蓮舫とソックリ。(笑) ということで、このまとめは今夜24時に非公開としますので、保存したい方はお早めに。https://t.co/5mSqrfCRoW pic.twitter.com/g31aCyRqcI — CatNA (@CatNewsAgency) 2016年11月6日 蓮舫問題で民進党が動画の引用を「著作権法違反」と称して削除させたのを初め、いろいろなまとめサイトを「不正引用」として運営会社に通報して削除させるケースが増えているようだ。アゴラにも某ニュースサイトの編集長から「無断引用だから削除しろ」というクレームが来たが、無断引用などという概念はない。 この種のトラブルはよくあり、編集者が過剰防衛することも多いので、初歩的な法律知識を解説しておく。著作権法32条には、次のように書かれている。 公表された著作物は、引用して利用する

    引用は自由だが高橋洋一は違法
  • 杉並保育園反対派からメッセージが来たので、反論します

    「「行政vs住民」ではなく、対話しながら解決策を探っていこうぜ」とポジティブな提案をした僕のもとに、反対派の方から以下のようなメッセージが送られてきました。 —- 駒崎さん 東原公園を保育施設に転用を反対する久我山の住民です。 私たちの真意はこの記事の中にあります。 http://bylines.news.yahoo.co.jp/sakaiosamu/20160606-00058501/ 私はフローレンスさんには大変お世話になり、感謝し、 そして駒崎さんをとても尊敬しています。 駒崎さんほど影響力のある方が、「なんて勝手な住人だ!」… と無責任な記事をかかれていることにとても残念に思います。 — どこを読むとそう読めるのかとんと理解できませんが、それでもちゃんと耳を傾けようと思い、境治さんの「杉並区の保育園問題。公園転用への反対は住民のエゴではない。」 という記事を読んでみました。 そうし

    杉並保育園反対派からメッセージが来たので、反論します
    midnightseminar
    midnightseminar 2016/06/08
    なぜか一瞬「核保有反対派」にみえた
  • イスラム国出現の宗教的背景について --- 島田 裕巳

    今、イスラム国のことが世界の大きな話題になっている。 テロリスト集団から発展したイスラム国は、イラクやシリアなどにその勢力を広げ、国際的には国家として承認されていないものの、今年のはじめには独立を宣言している。 しかも、外国人ジャーナリストを斬首し、その映像をネット上で公開するなど、残虐な行為は国際的な批判を浴びている。 アメリカは、イスラム国が領有したと主張している地域に対して空爆を行っているが、地上軍を派遣しておらず、その効果は疑問視されている。 イスラム国のなかには、日を含め海外のジャーナリストは容易に入ることができず、実態は必ずしも明らかにはなっていない。 産油地帯を占有し、さらには湾岸諸国からの経済的な援助によって、豊富な資金源をもっているとも伝えられている。 しかし、イスラム国に入国しようとした北大生を支援したとして家宅捜索を受けた中田考氏は、イスラム国の招きで現地を訪れてお

    イスラム国出現の宗教的背景について --- 島田 裕巳
    midnightseminar
    midnightseminar 2014/10/14
    あまり参考にならない。
  • 駅伝を五輪種目にできないでしょうか

    お正月はコタツでみかんをべながら駅伝をみるーー駅伝は今やお正月の恒例イベントととしての地位を確立している。日でこれだけの人気スポーツになった駅伝だが、考えてみると海外ではほぼ皆無に近いほど普及していない。もちろん、世界選手権やオリンピックの競技にもなっていない。日で人気なだけでなく、マラソンのリレーバージョンというさほど特異な競技でないことを考えれば、国際競技になってもおかしくないとおもうのだが、海外で普及しないのはなんともさびしい気がする。 駅伝はそもそも、江戸時代における東海道五十三次における伝馬制からヒントを得て、1917年に読売新聞が主催したのが最初の競技だったそうだ。この長距離の伝令という由来は、古代ギリシャでマラトンの戦いの勝利を走って伝えたというマラソンの起源とも類似している。そういったストーリーと共に、国際ルールの標準化や人材育成を戦略的に展開することによって、世界選

    駅伝を五輪種目にできないでしょうか
  • 「歴史問題」なんて忘れよう

    30分で書いた大晦日の記事がいまだに論議を呼んでいるようだが、話が荒っぽいのでちょっと補足。戦後70年近くたっても「自虐史観」と「皇国史観」が対立するのは困ったものだ。 東京裁判は占領統治の一環であり、敗戦国は何をされても文句はいえない。それが「勝者の裁き」だとか「事後法」だとかいうのは軍国老人の甘えである。当時は国際法上は日と連合国はまだ交戦状態にあり、日を無力化してふたたび連合国に宣戦しないようにすることが東京裁判の目的だった。 いまだに「パル意見書」が話題になるのも困ったものだ。安倍氏は第1次安倍内閣のときインド訪問でパルの長男を訪れたりして、意見書を「大東亜戦争」を肯定するものだと思っているようだが、これは誤解である。彼の依拠したのはガンジーの非暴力主義で、安倍氏とは対極の絶対平和主義や世界政府を望んでいたのだ。 保阪正康氏もいうように、パル意見書は東京裁判が政治ショーだという

    「歴史問題」なんて忘れよう
    midnightseminar
    midnightseminar 2014/01/04
    「歴史問題に答はない。加害者と被害者が同じ歴史を共有することはできない」
  • 靖国神社って何?

    安倍首相の靖国神社参拝が話題になっています。実際に行った小学生は少ないと思いますが、これは東京の九段にあります。都心なのに静かで緑の多い、美しい神社です。 これは幕末に天皇家の社としてつくられ、「東京招魂社」と呼ばれていました。明治時代に靖国神社という名前になり、政府が運営するようになりましたが、これは昔も今も国のために命をささげた人をまつる神社ではありません。 それは天皇家のために死んだ人をまつる私的な神社なので、勤王の志士として死んだ坂龍馬はまつられていますが、彼らを殺した新撰組はまつられていません。しかし明治維新までは徳川幕府が正式の国で、勤王の志士はそれを暴力で転覆しようとするテロリストでした。新撰組は京都を警備する警官だったので、国のために死んだのは彼らです。 要するに「勝てば官軍」なのです。だから明治維新の最大の功労者である西郷隆盛もまつられていません。西南戦争で政府(天皇家

    靖国神社って何?
    midnightseminar
    midnightseminar 2013/12/31
    戦後も役所(厚生省)が作成した名簿に基づいて戦没者を合祀している(終戦時点でまだ数百万人が祀られてなかった)ので、天皇家の私的な社と呼ぶのも無理がある気はする。
  • 靖国神社に「政教分離」はありえない

    安倍首相の靖国参拝を批判する人は口をそろえて「憲法の政教分離の原則に反する」というが、靖国神社は来の意味での宗教施設ではない。きのうの記事でも書いたように、国家神道は天皇制を神聖化するために明治政府の偽造した政治的イデオロギーで、およそ宗教といえるようなものではないので、安倍氏は特定の宗教を支持したわけではない。 宗教は国家権力を支える精神的権威だから、ユダヤ教でもイスラム教でも宗教的な律法が国家の法律であり、中国でも儒教が皇帝の正統性を支える国教だった。特に中世ヨーロッパでは、皇帝の権力は精神的権威に依存していたので、教皇との長い叙任権闘争の後、国家が教会を支配下に置くようになった。 しかし近代の市民革命のほとんどは(アメリカ独立革命を除いて)カトリック教会への反逆に始まった。彼らは国家と教会の癒着を批判し、個人は信仰のみによって救済されるというパウロ主義への回帰を主張した。カトリック

    靖国神社に「政教分離」はありえない
  • 秘密保護法で何が変わるの?

    あまりにもわかりきったことなので先週のこども版に書いたら、この程度のこともわからない人々が大騒ぎしているので、当に小学生でもわかるように、初歩的なことから説明しておきましょう。 自民党の石破幹事長がデモを「テロみたいだ」と言ったことが話題になっていますが、かりにデモがテロと認定されたとしても、秘密保護法でデモを禁止することはできない。条文を読めばわかるように、これは特定秘密の取扱者を制限する法律だからです。警察がデモについての情報を機密指定することは今でも可能なので、何も変わらない。 朝日新聞がまた1面で騒いでいる原発についての文書も同じです。これは今でも機密指定されているので、秘密保護法ができても何も変わりません。この秘密をもらした官僚や記事を書いた記者は、今の国家公務員法で処罰できます。今は役所ごとにバラバラに指定されている機密を安全保障に関してだけは統一し、管理をきびしくしようとい

    秘密保護法で何が変わるの?
    midnightseminar
    midnightseminar 2013/12/08
    "何も変わらない。"
  • デフレの正体はITだ - 『機械との競争』

    機械との競争 [単行] 著者:エリク・ブリニョルフソン(MITスローンスクール経済学教授) 出版: 日経BP社 ★★★☆☆ 日銀の総裁・副総裁の候補にリフレ派が選ばれたが、彼らの根的な勘違いは、デフレは貨幣的現象だという思い込みだ。吉川洋氏が示すように、デフレの最大の原因は名目賃金の低下という実物的現象なので、日銀がいくら金を配っても止まらない。 では賃金が低下しているのは、なぜだろうか。吉川氏があげるのは新興国からの低価格の輸入品との競争だが、もう一つ重要な原因がある。それが書のテーマであるIT技術革新だ。この大筋は拙著『ムーアの法則が世界を変える』にも書いたが、要するにITが加速度的に発達して人間の労働を置きかえるため、つねに過剰雇用が生まれるという話で、さほど新しい議論ではない。 問題は、これにどう対応すべきかである。それはひとことでいえば、コンピュータで置きかえられない仕事

    デフレの正体はITだ - 『機械との競争』
  • 円安でも製造業の国内回帰はないその理由 --- 岡本 裕明

    日経電子版の今週の読者アンケートは「円安で工場回帰は起きるか」というテーマです。これは実に奥深い話だと思いますので私の考えをアンケート集計締め切り前ですが書かせて頂きます。 私はずばり、円安になっても製造業は日には戻らないと見ています。理由は消費される場所で製造することによるメリットの方が高いからであります。6重苦という言葉を理由に日企業が海外に進出し、空洞化を招いたとされていますが、私はそれはむしろ後付けの理由であって、もともとは人口減で総需要が減っている中、企業の成長は海外に行くしかない、というバックグラウンドがあったのだろうと思います。 その先端を行ったのが自動車産業でした。その影響力は多大でした。なぜならば関連の部品メーカーを含め一気に外に出て行ったわけです。勿論、日国内の生産を止めたわけではありません。が、日産自動車のように工場を閉鎖したところもあるし、トヨタでも国内雇用重

    円安でも製造業の国内回帰はないその理由 --- 岡本 裕明
  • 山本太郎氏当選に思う--噛みしめるべき格言「教育のない民主主義は無意味 : アゴラ - ライブドアブログ

    科学・文化太郎氏当選に思う--噛みしめるべき格言「教育のない民主主義は無意味 科学と理性に背を向けた人を信任 7月21日の参議院選挙は自民党圧勝という結果になった。私は特定政党を支持しないが、自民党の影響力が強まり政治が混迷して、何も決められない状況が終わることは一国民としてうれしい。 ところが残念なことがあった。東京選挙区で反原発を過激に主張する俳優の山太郎氏が当選したことだ。私は原則として選挙での民意を尊重する。しかし山氏は当選するべきではないと考えていた。 偉そうに聞こえたら恐縮だが、私はこの結果に「日社会の敗北」という感想さえ抱いた。そして「悪霊」(意味は後述)が社会を覆った恐怖を感じた。科学的な判断力を養わない教育、有名人に面白がって投票する幼稚な政治文化、理性的な判断をしない情報弱者の多さなど、日で観察される問題の悪しき集大成が、山氏の当選につながっている

  • IT規制制度改革専門調査会(体験談)

    2010年11月16日、15時。合同庁舎4号館12階にある大会議室で、内閣府IT戦略部内に設置された、ちょっと風変わりな規制改革会議が開催されていた。 中央に設けられた席に四方に向かい合って座る委員の顔ぶれは、パッと見たところ若いのが印象的で、大半は30代に見える。その背後、部屋の両端には、数10名ずつの傍聴者が座っているが彼らの前には、双方に設置されたテレビ中継カメラが2台、会議の風景を映し出している。 この会議の模様が放映されるメディアは、テレビではない。ドワンゴ社が運営する「ニコニコ動画」を通じて、インターネットで視聴可能になっているのである。 それを見る若いネットユーザーたちは、まるでスポーツ観戦に対して野次を飛ばすような感覚で、「IT規制改革」というややもすればシリアスになりかねないテーマについて、いつもと同じように脊髄反射的にウィットに富むコメントを投げかけては笑っている。

    IT規制制度改革専門調査会(体験談)
  • 薬のネット販売が再禁止されるらしい 〜自由と責任について〜 : アゴラ - ライブドアブログ

    薬のネット販売が再禁止されるらしい 〜自由と責任について〜 1月11日、医薬品のネット販売を省令で規制した事は違法だとしてケンコーコム等の販売会社が訴えていた裁判が最高裁で原告の完全勝訴に終わり、ネット販売は改めて解禁される事になった。しかし、これがすぐにでも再禁止されそうだ。 元々の発端は2009年に改正薬事法が施行された際に法律にはなかった対面販売のルールが省令によって導入され、ネット販売が原則として禁止された事にある。当時、内閣府に設置された規制改革会議がそれに噛み付いた。その中にはネット証券の先駆けとして知られる松井証券の松井社長も居た。 「公務員になりたいという証券マンのユウウツ 〜対面型証券に存在価値はあるのか〜」で松井社長をとりあげたが、自分は松井社長の著書を何冊も読んで興味を持っていた。薬の販売規制にはピンとこなかったものの、松井社長が出るのならと公開で行われた規制改革会

    midnightseminar
    midnightseminar 2013/03/21
    「つまり現状ではネットの方が危険だというエビデンス(証拠)は何一つ無い。」
  • 対面販売原則は合憲か --- 岩瀬 大輔

    今年1月11日に出た一般医薬品ネット販売に関する最高裁判決は、第一類・第二類医薬品について対面販売を定めた省令について いずれも上記各医薬品に係る郵便等販売を一律に禁止することとなる限度において、新薬事法の趣旨に適合するものではなく、新薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効というべきである。 と判断した。 では、薬事法を改正して、第一類・第二類医薬品について対面販売を義務付けることは憲法上認められるのだろうか。 今回の判決、及び過去の最高裁判例の趣旨から考えるに、これまで規制当局からは提示されていない、非対面販売であることによって副作用被害が拡大するという事実が立証できない限りは、難しいと考える。以下、検討する。 議論の前提 医薬品の安全性を確保するために各種の規制が必要なのは言うまでもない。この点、今回の判決も過去の判例を引用して次のように述べている。 薬事法が医薬品の製造、販

    対面販売原則は合憲か --- 岩瀬 大輔
  • MobileMeもDropboxも違法である

    きょうの城所さんの記事には多くのアクセスが集まりましたが、ちょっとむずかしいので、法律の素人でもわかるように素人の私が解説します。 最高裁判決のポイントは簡単にいうと、インターネットを使って他人の著作物を送信した場合は、それが自分だけにあてた通信であっても自動公衆送信となり、それを行なったのがユーザーであっても、設備を提供した業者が自動公衆送信の主体になるということです。この判決の射程は非常に大きく、およそインターネットのサーバやルータはすべて自動公衆送信装置となり、公衆回線で他人の著作物を送信することはすべて違法になります。 抽象的にいうとわかりにくいので、実例で説明しましょう。あなたが自分のCDをリッピングしてMP3ファイルにし、MobileMeのサーバに送ってiPhoneでダウンロードして使うと違法になります。アップルは自動公衆送信の「主体」としてJASRACに訴えられる可能性があり

    MobileMeもDropboxも違法である
  • 御用学者って呼びました? --- 中村 伊知哉

    中村伊知哉は御用学者である。IT業界に近すぎる。けしからん。 そういう批判を見かけます。ある有名サイトでもそうした論調を拝読しました。 やったぜ! チャンスだと思いました。だって、その意見、バカなんだもん。真っ向から潰し、世間の認識誤りを改めてみたい。だから、できるだけ炎上してもらいたかった。ところがコレが全く盛り上がらない。つまんない。 なのでここでサクっと御用+業界けしからん論に反論しておきます。(なお同時に、中村は学術論文を一つも書いていないという批判もあったのですが、確かにそこに力は入れていないものの、単なるウソなので、それは省略。) まず、御用について。 御用学者ってのは通常、政府や政権の意を受けて、その都合のいいように太鼓持ちをする輩のことを指すのでしょう。ところが、ぼくはけっこう政府の逆張りなのです。ヲチしてる人はご存じのとおり。 民主党政権が掲げた日版FCC設立に真っ向か

    御用学者って呼びました? --- 中村 伊知哉
    midnightseminar
    midnightseminar 2012/09/10
    「日本は産学連携が弱すぎる。基礎研究分野ならまだしも、ITのソフトや政策のようなレイヤで、学は産の役に立てずにどうする」
  • Creative Japan --- 中村 伊知哉

    「世界一クリエイティブな国は日、クリエイティブな都市は東京。」2012年4月にAdobe社が発表した国際アンケート調査結果。5年ぶりの衝撃的なレポートでした。いい意味で。 5年ぶりというのは、2007年4月、Technorati社が発表した「世界のブログで最も使われているのは日語」という調査。世界中のブログを総計した結果、日語サイトが37%を占め、英語36%を上回ったというものです。 日の若い世代がケータイで猛烈に情報を発信している状況がデータとして表れ、日人がシャイでもコミュニケーション下手でもなく、世界のトップを行くアップロード社会たることが示されたのでした。 今回の調査は、米英独仏日の各1000人、計5000人の成人に聞いた結果です。日以外の国で日が最もクリエイティブと評価されたのはうなづけます。ポップカルチャー、ファッションべ物、ケータイ文化、どれも日は抜きんで

    Creative Japan --- 中村 伊知哉
    midnightseminar
    midnightseminar 2012/08/28
    日本のクリエイティビティは世界一
  • 玉砕はなぜ生まれたのか - 『未完のファシズム』

    未完のファシズム: 「持たざる国」日の運命 (新潮選書) 著者:片山 杜秀 販売元:新潮社 (2012-05-25) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★★ 先週紹介した橘玲氏のように日人は「無宗教」だとか「合理的」だとかいう通俗的な日人論は多いが、日人が合理的なら、かつての戦争で「天皇陛下バンザイ」と叫んで玉砕するバンザイ突撃のような狂信的な作戦で世界を震撼させたのはなぜか――書はこの謎に見事に答えている。 日軍は日清・日露戦争までは「まぐれ当たり」で勝ったために自己の力を過信し、太平洋戦争まで暴走してしまった、という解説がよくあるが、その間には第1次大戦があった。これはそれまでの地域紛争とは質的に異なる総力戦であり、そこで勝敗を決するのは動員できる物資の量だから、日のような「持たざる国」がアメリカのような「持てる国」に勝つことは不可能である。 これを誰よりもよく理解

    玉砕はなぜ生まれたのか - 『未完のファシズム』
  • デフレは不況の原因ではない

    一昨日の記事に、まだまだ変なコメントが来るので、超初歩的な解説をしておこう。こういう有象無象が何を勘違いしても実害はないが、自民党政治家にも誤解が広くみられるからだ(経済学の知識のある人は読む必要がない)。 よくあるのは藤井聡氏のように「デフレで物価が下落すると収入が減る」という話だが、これは錯覚だ。収入が1%減ると同時に物価が1%下がれば実質的な収入は同じだから、予想されたデフレは実体経済には何の影響も及ぼさない。工学部の教授である藤井氏が、こんな算数もできないはずはないだろう。 もう一つよくある勘違いは、江田憲司氏のような「価格が下がり続けるということは、モノ、サービスよりも貨幣への選好が強い。すなわち、モノやサービスを買うのを手控えて、お金を持っていた方が良いと消費者が考えるからだ」という話だ。みんなが物より金を好んで貯蓄するから不況になるというのだが、そんなことはありえない。 毎

    デフレは不況の原因ではない
  • 橋下徹氏のための原子力リスク入門

    今夜、日中の原発がすべて止まるが、なぜ止まっているのか誰にもわからない。電気事業法では、定期検査の終わった原発が技術基準を満たしていれば、保安院は運転を許可しなければならないが、政府が法的根拠なく運転を許可しないからだ。橋下徹氏も認めるように、この手続きには瑕疵があり、憲法に定める法の支配に抵触する。 それを踏み越えて「超法規的」に再稼働を禁止するときは、関西電力が運転する理由を説明する義務はなく、政府が運転を許可しない理由を説明する義務がある。政府の説明は二転三転しているが、少なくとも次の3つのリスクが高いことを証明する必要がある。 若狭湾でマグニチュード9クラスの巨大地震が起こって20m級の大津波が発生する 津波が起こると、原発が浸水して交流電源がすべて喪失する 炉心溶融が起こり、放射性物質が周辺に飛散して住民に生命の危険が及ぶ まず1のリスクについては、地震調査研究推進部のデータ

    橋下徹氏のための原子力リスク入門
    midnightseminar
    midnightseminar 2012/05/05
    「どう計算しても原発停止のコストはそのメリットをはるかに上回り、燃料費の増加によって福島事故の風評被害より大きな損害がすでに発生している」