「投資額を極力抑えながら重要業務を継続させる」――アサヒビールが2006年末に実行に移した事業継続計画(BCP)のコンセプトだ。実際、災害時に継続を維持すべき業務を「受注」および「出荷」と定め、それを実現するために投資した金額は1000万円以下である。どこまでをBCP関連と定義するかは難しいところだが、同社の事業規模から考えると、かなり抑えた金額だ。 基幹システムがなくても業務が維持できればいい 同社がBCPを検討し始めたのは2002年末である。30年間利用してきた販売・物流システムの刷新に併せて、IT部門から経営陣に対してBCPの必要性を説明。了承を得、新システム「SPIRIT」のカットオーバーを挟んで、リスク部門や物流・工場など社内の他部門とともにBCPの策定と実施に取り組んできた(図1)。 SPIRITはモジュール化を進めることなどで、新機能の追加や、機能・データ構造の変更などを柔軟
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