難易度の高い手術における「3Dプリンター」の活用が進んでいる。患者のCTなどの検査画像を基に臓器モデルを作成し、術前のシミュレーションに用いるというもの。形成・整形外科領域では、患者の骨格を再現した「骨格モデル」を使った手術支援が既に保険適用され、心臓などの複雑な構造の内臓を精密に再現した「内臓モデル」の開発も進んできた。 「3Dプリンターで作成した骨格モデルは形成外科の手術を底支えしてくれる、なくてはならない存在」。国立成育医療研究センター副院長(医療安全・感染防御担当)感覚器・形態外科部長の金子剛氏はこう話す。 3Dプリンターの臨床現場での活用として最も進んでいるのが、患者のCTなどの検査画像を基にした臓器立体モデルの作成だ。3Dプリンターを用いることで、安価かつ迅速に臓器モデルを作れる。 臓器モデルは術前の手術計画やシミュレーションに有用性が認められ、「実物大臓器立体モデルを用いた手