――プロランナーだった現役時代と指導者になってから、マラソンの練習法について考え方の変化はありますか? 「今スズキACのヘッドコーチになって5年目ですけど、基本的な部分はそう大きく変わらないです。僕の練習の特徴というのは、フルマラソン本番に近い負荷を普段からかけていくこと。具体的には、マラソンのレースペースでできるだけ長く走る、というものです。それが大切だというのは変化していませんが、一方で現役の時は一年を通して(レースペースが主体の)同じ練習をしようと思っていたけれど、現実的にそれをやろうと思っても選手はできませんし、壊れてしまいます。実際僕も2013年に大きな故障してしまいましたから。そのため、マラソン後はきちんと疲労を抜き、その後は筋トレで身体をつくるなど、時期によってトレーニングを変化させる期分けをより意識するようになりました」 ――現役時代レースペースを重視するというトレーニング